WORKS

2019.4.19

FLAT PROJECT

FLAT PROJECT

福井駅から西へ徒歩15分ほど、九十九橋の北詰めに「呉服町商店街」はあります。江戸時代には福井城の城下町の中心、明治時代には50軒以上もの呉服屋が立ち並んでいたとされ、北国街道も通る福井の 一大ストリートでした。その呉服町の中ほどに、「FLAT」があります。2006年に(公財)ふくい産業支援センターで開催されたオープンセミナーで黒﨑輝男さんを講師として迎え、福井で勉強会や懇親会を重ねる中、講演会の事務局の担当者だった藤田茂治さんと受講者として参加した大工・建大工房の出水建大さん、グラフィックデザイナー・HUDGEの内田裕規が意気投合し、FLATのプロジェクトが生まれました。出水さんが近所のおばさんに現在のビルの紹介を受け、黒﨑さんと共に内覧をしたところ魅力的な物件だったことから、その活用方法について話をしながら盛り上がったそう。

黒﨑さんとの勉強会の後、藤田さんは「たぶん酔っぱらってたと思うんだけど、黒﨑さんと二人で 歩きながら『このビルを買おうと思う』って言っちゃったんですよね。そしたら黒﨑さんがみんなの前で発表したもんだから後には引けなくなって(笑)」とその当時のことを話します。建物自体は老朽化が進み、不動産的な価値はほとんどなく、不動産屋としても壊して更地にするしか方法がないため、安くても買ってくれる人がいれば大歓迎という状況。自分がやるしかないと覚悟を決めました。FLATプロジェクトに興味を持ったメンバーを集め、DIYによるリノベーションを実施。現在は、1階が 「Flat Kitchen」、2階はスクーリングやライブなどに利用できるレンタルスペース、3階はシェアオフィス、屋上は緑豊かな庭になっています。

FLATの特色とも言えるスクーリングを始めた藤田さんは「学びたいという気持ちがあっても、個人的には呼びたい人を簡単には呼べません。でも、一つ場所があれば、福井にいる同じように学びたい人が集まって勉強会ができるようになります。ただ、福井はまだまだ知られていない人が多過ぎて。TVに出ているような有名人はイベントに呼んでもすぐに人が集まるんですが、文化的に名の知られる人をゲストとして呼んでもなかなか参加者が集まらない。今はSNSの情報発信がしやすくなりましたから、上手に使っていろいろな方に興味を持ってもらえるようにしたいですね」と今後の課題も見据えています。

コロカル 山崎亮氏によるインタビュー

RENOVATION

フラット

フラット

フラット

フラット

フラット

フラット

フラット


クライアント一覧はこちら